邑の映画会 VOL. 3
| アリチャン |
| 1942年/日本/上映時間 11分/白黒 |
| 監督/瀬尾光世 |
| ありのこどものアリちゃんは、コオロギの家のバイオリンがほしくてたまりません。 とてもいい音がするからです。月夜の晩、秋草のなかをうかれて走り回るアリちゃんは、 バイオリンをもってきてしまいます。ながれるオーケストラの音楽にのって、白黒の絵が、うごくよ。 初の多層撮影、日本のアニメーション映画の傑作です。 |
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| ポロンギター |
| 1959年/日本/上映時間 26分/カラー |
| 監督/小野豪 |
| どこからやってきたのか、ポロンギターとおじさん。「お花が売れないわ」と、小さな花売りのむすめがいいます。 と、どうでしょう。ぽろんぽろんと曲をかなでて、くるくるくるくる、ギターがおどる。町中の光が、あたたかい。 ギターのしらべにのって、人形が、うごくよ。学校や地域で子どもに盛んに映画を上映したころの、ステキな作品です。 |
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| ライオンと歌 |
| 1959年/チェコ/上映時間 19分/カラー |
| 監督/ブジェチスラフ・ポヤル |
| アコーディオンをひきながら、おどりながら、さばくを旅するたのしい楽師。ライオンが、ぱっくん、楽師をのみこんだ。 ところが、アコーディオンは、ライオンのおなかのなかでもなりつづけているのです。リズムにのって、動物や人形が動くよ。 いろいろなことを想像してね。アヌシー国際アニメーションフェスティバルグランプリ受賞です。 |
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| 手 |
| 1965年/チェコ/上映時間 19分/カラー |
| 監督/イジー・トルンカ |
| 手は、いろいろなことをするね。もったり、さわったり、つくったりもする。大きな「手」が、お花の大好きな職人に、おれの手の銅像をつくれと命令する。 でもそんなものはつくりたくない。見て、考えて、映画ってふしぎ。いろいろな、見方ができる。 川本喜八郎監督がチェコに渡り師事したトルンカ監督の短編アニメーション映画の傑作、遺作です。 |
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| 有りがたうさん |
| 1936年/日本/上映時間 78分/白黒 |
| 監督/清水宏 |
| 乗り合いバスがやっと伊豆半島を行き来するようになった。バスが通ると、みんながよけて、道をあけてくれる。 バスの運転手(上原謙)は、そのたびに「ありがとう」「ありがとう」と手を上げてこたえる。 その言葉がミュージカル映画のようにやさしく、浮き立つようにこころに響く。広くは知られていないが、日本映画の傑作である。 |
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